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優秀論文
2000年度 推薦論文

研究発表会

第 13 回研究発表会

  • 発表番号 13 - 3「ポリゴン 3D 仮想物体の NURBS 圧縮転送の一検討」
    • 亀田 通(三菱電機),井手口哲夫(愛知県立大),厚井裕司(三菱電機)
    • 本論文は、伝送帯域の狭いモバイル通信環境等において、Web 等でポリゴン仮想 3D 物体にアクセスする際に、既存の NURBS 方式よりもさらに 4 分の 1 以上の圧縮が可能な圧縮転送方式を提案している。提案されている研究は、3D 表示を応用した高度なモバイルアプリケーションを実現する上で重要な要素技術となりうるものであり、実際に試作・評価を行っている点も論文として評価できる。

第 14 回研究発表会

  • 発表番号 14 - 8「ワイヤレスアドホックコミュニティネットワーク」 - 行田弘一,門 洋一,大野雄一郎,蓮池和夫,大平 孝(ATR) - 本論文は,ワイヤレスアドホックネットワーク実現の要素技術となるルーティング方式,高速応答の期待できる空間的セグメンテーション決定方式,無給電素子を利用したアダプティブアンテナ構成法など,物理層での構成技術について提案し,理論計算および計算機シミュレーションにより高周波技術の実現性を明らかにしている. 研究内容はワイヤレスアドホックネットワーク実現に重要となるもので,アダプティブ アンテナ等について試作レベルの検討を行っている点も論文として評価できる.

第 15 回研究発表会

該当無し

第 16 回研究発表会

  • 発表番号 16 - 3「通信回線共有方式を利用した高速 Web アクセスの実現」
    • 小西洋祐,飯田峰彦,橋本豊大,石原進,水野忠則(静岡大学)
    • 本論文は、個々の移動端末が持つ無線回線を複数のホストによってアドホック的に共有することにより、高速・高品質な移動通信環境を実現することを目的としたものである。本論文では、筆者らによって提案されている通信回線共有方式について、Web アクセスを対象として任意の WWW サーバとの通信を可能とする改良方式を提案し、その実現方法やプロトタイプの実装・評価に関しても詳細に記述している点が評価できる。

シンポジウム

DICOMO 2000

  • 論文番号 70「携帯電話による遠隔ネットワーク監視システム」 - 若居和直,小池英樹(電通大) - ネットワークを遠隔から監視するシステムの提案とそのプロトタイプ実装に基づいた評価を行っている。本研究で特に着目する点は、携帯電話による監視である。自動的にユーザにネットワーク状況を通知する受動的監視と i モードを用いたユーザからの能動的監視を統合した本論文の内容は、その実用性、新しい利用法等を提案しており、論文読者への情報提供としての大きな意味がある。 また、実際のプロトタイプによる評価はその有用性を十分に示しており、その点も十分評価できる。
  • 論文番号 79「携帯電話によるネットワークサービス 『i モード』のコンセプト」 - 夏野剛(NTT ドコモ) - iモードのコンセプト提案とそれを実現するための技術開発過程を記述した論文である。情報産業に大きな影響を及ぼした本製品の技術的側面、特に複雑系理論におけるポジティブフィードバック、創発、自己組織化等の重要な概念の実現方法が述べられている。 また、技術的側面のみならずビジネスに結びつく有用な設計手法が記述されており、概念を新たなるビジネスへ展開する手法の指針として極めて有効な知見を読者に与えるものと考えられる。したがって、論文として十分評価に値すると判断する。
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