研究発表会
第 9 回研究発表会
- 発表番号 9 - 17「移動指向ネットワークアーキテクチャの設計と実装」
- 舌間 一博(慶應義塾大学)、寺岡 文男(ソニー CSL)
- 本論文はノードの移動を前提としたアドレス体系およびネットワーク層プロトコルを提案し、移動透過性を実現している。そしてこの体系を IPv6 に適用した"MOInet"を設計し、実装・評価している。MOInet は、IETF で標準化されつつある MobileIPv6 が持ついくつかの問題点を解決している。また実装による評価では、少ないオーバーヘッドで移動透過性を実現できることを示している。以上のように研究としてまとまりがあり、高く評価できる。
第 10 回研究発表会
- 発表番号 10 - 2「プッシュ型とプル型通信の動的統合による応答時間の短縮」
- 青野 正宏 (三菱電機), 渡辺 尚, 水野 忠則 (静岡大)
- 本論文では、同報を行うことで帯域を有効活用できるプッシュ型通信と、ユーザの要求に的確に対応できるプル型通信を動的に統合し、両者の特徴を考慮しつつ、クライアント/サーバ間の応答時間の短縮を図ったデータ転送モデルを提案している。提案方式は、無線環境でのデータ放送などにおいて有力な技術であると考えられる。また、データ送出のスケジューリング方法を詳細にモデル化し、数値的に比較評価を行っている点も評価できる。
第 11 回研究発表会
該当無し
第 12 回研究発表会
該当無し
シンポジウム
DICOMO'99
- 発表番号 40「無線ネットワークにおける公平な資源管理手法」
- 鄭 武龍、森川博之、青山友紀(東京大)
- 移動データ通信では、伝送路の状況変動に伴い、無線ネットワーク上の個々のチャネルでスループットの劣化がしばしば起こる。本推薦論文は、このような通信路劣化に対しても、スループットが回復した時点で、各チャネルに公平に資源を割り当てて通信を復旧させる手法を提示し、その公平性の検証を示しており、新規性、有効性共に高く、今後飛躍的な発展が見込まれる移動データ通信への有力な技術と考えられる。